前回、「不適合となる条件の再確認」と「足し算でスリム化」について
つぶやきました。その際、不適合の可能性がある事例を挙げました。
今回は、その他の事例も紹介してみます。
●是正処置の効果の確認の未実施:
以前、漏れなく且つ効果的に行う方法をつぶやきましたが、
予定日を相当超過したり、予定がなくても長期間実施されていないと不適合
となるケースがあります。
●測定装置の校正期限切れ:
確実に行っている組織が多い反面、うっかり期限切れとなるケースもあります。
期限切れのまま最終試験が行われているというより判断が厳しくなります。
●購買先への対応未実施:
購買先の評価の点数などで教育指導を行う基準を下回っているにも関わらず
対応が漏れているケースがあります。この場合、そもそも仕組みの有効性
(必要性)にも課題がありそうです
●マネジメントレビューにおける前回指示のフォロー未実施:
インプット情報として扱われていないケースがあります。
別の機会でもフォローされていればいいのですが、まさに「指示しっ放し、
受けっ放し」になっている事例があります。
●設計の管理未実施:
検証やレビューなど一切行っていない事例もあります。
なぜ一切?と思われるかも知れませんが、実際の管理業務とISOの二重管理
となっている場合に「ISOのための記録を作り忘れ」てしまうのです。
以上の通り、「仕組みの有無」ではなく「仕組みの実施不備」が多く、且つ
「実態とあっていない」「効果や必要性を感じていない」という身の丈に
あっていない事例が目立ちます。
もちろん、「うっかり」してしまうことはあるでしょうが、不適合の状態が
見つかった場合に「実施しなかった」ことばかりを責めたり反省したりする
のではなく、「実施し難い理由」「実施していなくても気付かなかった理由」
「実施していなくても不都合が起こらなかった理由」を探ることが次のステップ
につながります。