2015年版移行から1年を経過した企業の審査が増えてきました。
移行時に新たに増えたり、修正されたりした仕組みや記録の運用状況を確認すると、
すでに「形骸化の芽」が出始めているケースが少なくありません。
例えば、目標を達成するための具体的な計画(6.2.2)の結果を評価するために
様式に加えた欄に、目標値の監視結果(6.2.1)欄と同じ内容が記載されている
ケース。組織の状況・顧客ニーズ把握・リスク対応(4.1、4.2、6.1)を、全社的な
視点と部門の視点で行うことを目的にそれぞれで実施していても、記載内容がほぼ
同じケース。
2つの事例の状況がNGだと言うわけではありませんが、運用しながら或いは
内部監査で「?」と感じて欲しいと思います(感じてもスルーされているのかも
知れませんが)。そして、制定時の目的や意図と照らし合わせみる、必要な修正を
考えて実施できれば形骸化の芽を摘むことができます。時間を重ねる程、摘みに
くくなります。まだ移行の「熱」が残っている「今」がチャンスです。