先日、あるベテラン審査員とのチームで審査に臨んだ際に、気付かされたことが
ありました。
審査最後の報告において、事務局の方が“最初の認証からのルールがまだ多く
残っており、なかなか見直しが進まない”と真剣な様子で話されました。
確かに、企業規模にしては少し複雑で重いルールという印象でした。
ベテラン審査員が話したのは“そもそも、ルールを守ることと、ルールを見直す
こと(ルールを疑うこと)とは、ほぼ逆の発想なのだ”ということでした。
そして、“ルールを守ることに関して、皆さん真摯に取り組んでおられるので
素晴らしいことですよ”と付け加え、“ルールを守る意識が強いぶんだけ、
ルール見直しのペースは遅くなるでしょうが、今のままで大丈夫ですよ”と
励ましの言葉を伝えたのです。
私なら“もっと見直しを進めるべきです”と“強く背中を押す”言葉になったと
思います。理屈や理論ばかりの改善策だけでなく、運営・運用する人の気持ちに
寄り添うような審査員になりたいと思った場面でした。