QMSの審査対象から総務部を外したいという相談を受けることがあります。
EMSでは役割の多い総務部ですが、QMSでは「製造や品質には関係しない
から・・・」という声が多くなります。
そのような総務部ですが、QMSにおいて積極的に参画している事例もあります。
品質目標の立案。それも総務部の参画が消極的に要因の一つではないでしょうか。
そこである企業では、総務部員を一人ずつ他部門の品質目標の「活動要員」として
割り振っていました。活動要員と言っても直接的な製造や営業の業務は難しいので、
毎月の品質推進会議に参加して意見を出すなどするそうです。製造部では不良品
低減や生産性向上などに、営業部では新規開拓や既存顧客の拡販など一緒に取り
組んでいました。
また別の組織では、総務部の人員が内部監査の中心要員となっていました。営業
部門、設計部門、製造部門といったQMSの中核プロセスから距離を置く総務部
だからこそ、冷静に問題点や改善を見出すことができるようです。
どちらの場合も、普段「モノ作りやサービス提供」に触れることの少ない総務部
だからこその視点を活かし、結果的に「モノ作り」との意識的な距離も縮めよう
という発想です。特に、次代を担う総務部要員にとっては貴重な機会になるで
しょう。
QMSにおける総務部の参画が懸案になっているようであれば、ぜひ参考にして
下さい。