審査員から「内部監査の計画では、重点的に確認することを明確に」と
いう言葉を受けたことはないでしょうか。規格が求めていることでも
ありますが、内部監査を活用するためには欠かせないポイントだと言え
ます。
例えば、「製造部の仕上げラインの作業ミスを減らしたい」「製品キズの
クレームが急増した」「設計部と製造部の連携が良くない」「最終検査の
時間を短縮したい」など、企業が抱える課題を内部監査で重点的に取り上
げて解決や改善を行うための考え方です。
では、審査機関が行う審査においては誰が「重点」を決めるのでしょうか。
端的に言えば「審査員」ですが、その決定に大きく影響するのは先述の
「組織が抱える課題」です。
もちろん、審査員は自ら情報収集して課題を見出すべきですが、審査を受
ける立場から審査の活用を考えると企業側から「要求」すべきだと感じる
のです。
その要求に対して「それは審査員が決めます」というような発言をする
審査員は、良い審査員ではないと思います。企業が認識している課題を
念頭に置いて審査し、更に深い、或いは企業が気付いていない課題を見出
すことが審査員の目指すところだと思います。
是非、審査員に「重点的に審査して欲しいこと」を伝えて、審査を最大限
活用して下さい。