
最近、新聞や雑誌などでSDGs※の話題をよく目にしま
す。書店のビジネスコーナーでもこのテーマの書籍は
だいぶ増えてきているように思います。
一方、ISOに関しては、最近では新聞や雑誌において、ほとんど
目にすることはないように感じますし、書店でも、ISOのコーナは
縮小され、関連する書籍もだいぶ減ってきているように感じます。
SDGsとISO、世間の関心の程度は逆になっているようですが、実は、
共通していることがあります。
それは、何かというと、国際標準への対応です。
SDGsとは、国連が決めた国際的な取決めであり、ISOは、国際標準化
機構が定めた国際的な規格を示しており、どちらも国際的なルールの
話です。
つまり、企業を始めとする組織は、自己基準、国内基準ではなく、
国際基準(国際標準)への対応を今までも、これからも求められる
ということです。
さて、ここからが大事なことだと思うのですが、多くの組織は、
では、具体的にどうしたらよいのか、ということに急ぎがちですが、
そもそも国際標準への対応とは、一体どんなことなのか、ということ
を考えることが大事だと思います。
このことを考えますと、大事なことは、2つあります。
一つ目は、ガバナンス(運営・管理)とアカウンタビリティー(説明
責任)の仕組みを構築し、これをしっかり機能させておくことです。
仕組みとは、いわゆる組織内にPDCAを作り込むことを意味していま
す。
二つ目は、倫理的であるかどうか、ということです。
倫理というと何か堅苦しく、難しいものと感じがちですが、要は、
単に自分たちの儲けや都合だけでないか、目先だけではないか、
自分たちの言動は、正しいのかどうか、適切に判断することです。
特に最近では、国際標準への対応でのことに限らず、アカウンタビリ
ティー(説明責任)がちゃんと出来ているかどうか、ということが
求められますので、しっかりとした仕組みの構築は必須であると思い
ます。
※SDGs(Sustainable Development Goals(持続可能な開発
目標)とは、2015年9月の国連サミットで採択された加盟
193ヵ国が2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた
目標。