品質管理ではなく「管理品質」。ネット検索でも上位にはヒットしませんが、最近気になっている表現です。
他の審査員が「御社にとって重要なのは、品質管理よりも管理品質では?」と、この表現を使ったのです。その企業は規模の大きな建設会社で、実際に品質を作り込む協力会社への“管理の質(品質)”に着目しての表現でした。
製造業やサービス業であっても協力会社が品質を作り込む主体となるケースは多いでしょう。また、協力会社が介在しなくても管理職にとって“管理の質”は重要です。
ISO9001にも協力会社に関する要求項目(8.4)はありますが、そのイメージとして私が持っていたのは(且つ多くの会社で運用されているのは)、「協力会社を通した品質管理」であって「協力会社を管理する質」とは微妙に違っていたと感じるのです。
そして、「管理の質」に着目して実態をみると、多くの場合「管理者としての精神論」に重きが置かれて、「システム/仕組み」としてはあまり捉えられていないと感じるのです。
品質管理と同様に管理品質の「システム/仕組み」に着目することで、新たな改善の道を見出せる可能性を感じています。審査における具体的なアプローチの方法は未だ模索中ですが、審査の質を上げるために取り組みたいテーマです。