皆さんの会社を訪れる審査員。当然ながら、突然「今日から審査員です!」と言うわけではありません。必要な教育や訓練を受けて、それぞれの審査機関の認定基準をクリアして審査員となります。
では、その訓練課程、特に最初に一番苦労することは何だと思われるでしょうか?
あくまで、自身の経験と、訓練の一部に携わる経験からの感想とはなりますが、答えは「インタビューすること」です。
審査員を目指す多くの方が、企業において審査員と直接やりとりした経験をお持ちです。ですが、最初に痛感するのは「見るのと、するのは大違い!」なのです。
最初のインタビュー訓練でガツンと衝撃を受けるのです。
いわゆる項番審査と言われる、要求事項の順番通りに質問を重ねることならそこまで苦労しないかも知れません。
ですが、規格でも示されているプロセス・アプローチ=プロセス審査では仕事の流れに沿ったインタビューが必要です。
仕事の流れの説明を聞きながら、頭の中で該当する要求事項を意識して、適宜、質問を挟んで確認する必要があるのです。
目指すのは、説明する方が要求事項を意識することなく、普通の会話を続けながら、気が付けば審査が終わっている状況です。
インタビュースキルは基本の基本であり、その先の観察力や問題発見力など更に多くのスキルを身に着ける必要があるのですが、最初にして最大の壁と言えます。
次に審査員とお会いになる時「この人も最初にガツンと衝撃を受けたのかな」と心の中で思われると、少しは審査を受ける緊張が和らぎ親近感もわくのではないでしょうか。