現場審査で私が注視していることの一つが「裏と奥」です。
特に、環境のISO14001と労働安全衛生のISO45001では重視しています。
毒劇物を保管する施錠棚やクレーン用のワイヤー保管ラック、燃料等の可燃物倉庫、廃棄物置き場等々、決められた「場所」は概ね問題なく整理整頓されています。
しかし、施錠されていない棚の奥で古い毒劇物の瓶が見つかったり、保管ラックの裏に錆びたワイヤーが見つかったりします。
「今は使っていません」「中身はほとんど空です」「廃棄する予定です」などの説明を受けることもあるのですが、そのような油断は思わぬトラブルや事故につながります。
とは言え、日常において上司や管理者が、いわゆる小姑のように裏や奥を調べるのはなかなか難しいものです。内部監査員でも、やはり躊躇するのではないでしょうか。
私がそこで提案するのが、内部監査のテーマに掲げることです。
例えば、『危険源の徹底排除:目が届き難い「裏や奥」の総点検』等です。
それを社内にしっかりと周知すれば、内部監査員も「役割」として行いやすく、受ける側も嫌な思いをすることがないでしょう。