
先日公表されましたダイハツ社の不正問題、地域経済や下請けメーカーなど、いろいろなところで影響が出ているようです。
ダイハツ社は、工場の操業停止で影響を受ける下請けメーカーなどに、補償を行うことを発表しましたが、先々のことを考えますと、一時的な補償ではすまないような気がします。
ところで、この不正問題の原因ですが、調査報告書でも述べられていましたが、開発スケジュールが「過度にタイトで硬直的なスケジュール」にあったことが主な原因でした。
このような、そもそもムリなことを組織は設定していないか、そのような状態にないかどうかは、確認が必要です。
業務改善の手法として、3M(ムリ・ムダ・ムラ)をなくすという手法がありますが、ついでに、このことも組織で、一度、点検してみる必要があります。
ムリとは、能力以上に負荷がかかっている状態といい、ムダとは、能力に対して負荷が下回っている状態、ムラとは、ムリとムダの両方が混在し、さまざまなタイミングが発生している状態をいいます。
確認にあたっては、単に人員の問題(対応する側の問題)とせずに、対象そのものが、そもそも適切なのかということもみていくことも必要です。
特に、ムリな状態がないかは、改善を行う出発点でもあるので、様々なところに、目を届かせてみていく必要があると思います。