要求事項7.3「認識」は手順も記録も要求されていないため、審査では比較的注目されない要求事項です。

結果として、組織のマネジメントシステム運用においても意識され難いと感じますが、私は目標管理と組み合わせて「認識」を多用しています。

「認識」の要求事項を、私は次のように言い換えています。

『方針に基づいた目標を達成するために−自分自身がどのように行動すべきなのか−行動の結果が、どの程度目標(方針)達成に貢献できたのか−今後、どのように行動すべきなのか−を、一人一人が理解すること』

目標管理の有効性を観察するための視点と直結するのです。
・方針と目標の関連性が弱いと、一人一人の行動の起点となる認識が不足する
・目標達成のための施策に具体性がないと、一人一人が行動の内容を認識できない
・行動の結果に対する評価が不明確だと、どの程度貢献できたのかを一人一人が認識できない
・結果の評価を踏まえた今後の対応指針が不明確だと、修正点や課題を一人一人が認識できない

「一人一人」が重要なキーワードです。

目標管理で作成する記録は、当然ながら審査員に説明するために作成するのではありません。行動すべき組織の一人一人に向けたメッセージとして作成することで、その価値を発揮すると考えています。

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