クレームなどの不適合を再発させないための是正処置ですが、
それに続く「効果の確認」について今回、つぶやきます。
まずは「効果の確認」の目的を考えてみましょう。
規格では「有効性のレビュー」と表現されています。
是正処置の内容が本当に再発防止に「有効」であったどうかを確認
することです。合わせて、是正処置を実行しているかどうかの確認も
重要です。
「再発が無かった」だけで是正処置が有効であったと判断するのは
危険だと考えます。施策の内容が的確ではなくても、確実に実施されて
いなくても、たまたま再発しない場合があるからです。
次に、いつ「効果の確認」を行うべきかを考えてみます。
審査では、是正処置と同時に「効果の確認」を行うパターン、
1週間〜1ヶ月後など時間差で行うパターン、そして同様の事象が起きる
(同じ製品を受注する)のを待って行うパターンを見かけます。
同時に行うパターンでは、確認の実施を忘れる可能性は無くなりますが、
規格の意図に合致するか否か疑問です。
ですが、時間差で実施すると確認の実施を忘れるリスクがあり、
実際に「効果の確認」欄が空白のまま忘れられている事例が少なからずあります。
そして、1年経っても同じ製品が受注されずにそのまま放置の事例もあります。
不適合の重大性などに応じて、個別に上記のパターンを使いわけることも
理想的ですが、それも煩雑です。
私が提案したいのは、不適合が発生した期間毎にまとめて「効果の確認」を
実施する方法です。例えば、四半期単位での実施です。私の提案にも、
良い点悪い点はありますが、少なくとも、のど元過ぎれば、で「効果の確認」
を忘れてしまうことは避けられると考えます。
「効果の確認」は、非常に重要な活動です。