私たち審査員にもISOで決められた従うべき基準があります(ISO19011:監査
の指針)。企業が行う内部監査にも適用することができ(あくまで指針として)、
研修機関やコンサルタントが行う内部監査員研修においても基準となります。
そのような「監査の指針」ですが、7.2.2 個人の行動に記載された監査員に
求められる資質13カ条が秀逸なのです。
なぜなら、審査員や監査員に限らず、社会人として或いは人間としても
“目指したい姿”が簡潔明瞭に整理されているからです。私のお気に入り5選を
ご紹介します。
1.倫理的である。公正である、信用できる、誠実である、正直である、そして
分別がある。
2.心が広い。別の考え方又は視点を進んで考慮する。
3.適応性がある。異なる状況に容易に合わせることができる。
4.自立的である。他人と効果的なやりとりをしながらも独立して行動し、役割を
果たすことができる。
5.改善に対して前向きである。進んで状況から学び、よりよい監査結果のため
に努力する。
私も時に企業に対して、資質13カ条を含めて内部監査員の研修を行うことが
あるのですが、そのまま自身に求められる資質ですから、内心では少し緊張感
しながら話しています。新人社員は目指す姿の一つとして、ベテラン社員は自身を
振り返る指針として、得るものがあると思います。